AI(辞書)によると人間性とは、人間らしさ、人間的な性質、人間が生まれつきもっている内面的な本性のこと。人間性とは生まれつきの要素もありますが、経験や環境によって育まれるものでもあり、後天的に高めることも可能です。自己理解を深め、思いやりをもつ。フィードバックを受け入れる。そして誠実であることが人間性を向上させる具体的な方法です。ポジティブな思考、感謝の気持ち、他者への尊重、ルールや約束を守る、向上心をもつなども人間性の高さにつながる特徴と言えます。高い人間性をもつ人は信頼されやすく、協力が得られやすい傾向があり、豊かな人間関係やチームのパフォーマンスの向上につながります。さらに自己成長にもつながり、困難な状況にも柔軟に対応できる一助となります。
スポーツ(ソフトボール)を実際に行い、得ることの最大の目標は何でしょうか。最後のゴールは、将来を生きていくために必要な知識や経験、学びに向かう力なのではないのかなと感じています。技術の向上を目指したいのであれば私は「人間力の向上」が先であると謳います。例えば「礼儀」であったり、「準備」であったり。ソフトボールを知りたいからこそ、自発的に行動する「姿勢」や「学びたい」と選手が思えば、行動も少しずつ変化していきます。今の日本の指導者は選手にGIVE(与える)ことの方が多いような気もします。指導者が我慢できずに善かれと思い、選手に指導する。選手は求めているのでしょうか。学びたい意欲よりも受け入れる情報の方が多いような時もあるような気がします。
昔も、今も上手な選手は上記に記したことを守り、それを重ねる。だからこそ上手になれるのです。技術よりも心。人間性こそが人を強く、上手にします。
また、一部の指導者は「主体性」を与えたがります。「主体性」とは選手が練習方法やルールを知り、(道理を知り)「わかった、できた、もっと知りたい」と感じるときに主体性を与えるからこそ「主体性」が生きるのです。そう感じてもらえるように、指導者は選手との信頼や心情を理解できるように日々、時をともにできる環境にしたいです。
備忘録
「上の者、下の者」その感覚を無くすこと。仕事をやる上では肩書もあるけれど、役割でやっている。上の者という人は「責任」を取る人。かつ、嫌なことでも決めなければいけない人。一つの意見になっていないものを何か一つに決めなければいけない人。これが上の人。誰かを辞めさせればよいではなく、世間に顔が見えるということ。多くの人を笑顔になれる決断をする(していく)こと。しかし、中にはいろんな人が泣く決断もある。現場の若い人はより現場を知っているということなので、それに上の者が聞く耳がなければ会長に直訴してください。
トヨタ会長 豊田章男